2024年7月のヤンゴン情報

2024.7.10 未分類

 お得意様
 企画・設計ご担当者 様

    酷暑お見舞い申し上げます。皆様にはご健勝で御活躍の御事とお慶び申し上げます。
    2021年2月に勃発した軍事クーデター以降、ミャンマー情勢をお気にかけられておられる方々より
  現況のお問合せを頂いております。ヤンゴン在住の契約社員のレポートを編集致しまして、2ヵ月毎に
  『ミャンマー(ヤンゴン)情報』をお届けしております。7月分をお届けいたします。
  ご高覧賜りますれば、幸甚に存じます。

 

『ミャンマー(ヤンゴン)情報・7月』


 【ミャンマーに新たな展開?】
  昨年10月27日に、ミャンマー東部シャン州で民主派勢力とカレン民族同盟などの少数民族武装勢力が結集し、
 ミャンマー軍に対して一斉攻撃を開始した『1027作戦』が大きな成果を上げました。
 東部のシャン州の中国との国境貿易拠点の町や、軍の施設等を支配下に治め、その後、西部のラカイン州の民族
 武装勢力が呼応し、軍への圧力を強めて行き、今ではカレン州東部のタイ貿易の拠点であるメーソートも支配下に
 治めました。民主派勢力(NUG)と少数民族武装勢力が、主要地方都市の7割を勢力下にしたと言われています。
  ミャンマー軍の兵力は40万であると言われていましたが、投降や脱走兵が増え、6月現在、13万迄減って
 いる模様です。
  ミャンマーには、主要な民族だけでも135有ります。それぞれの拠点には、資源が有り利権がありますが
 公平性を担保にしながら連邦制民主国家に移行する事は出来ないのでしょうか?
  早期に総選挙を実施し、軍は国民によって選ばれた政府の統制下に入り、政府の指揮下で活動をするように
 すれば良いのではないでしょうか?
  これを実現するにはASEAN諸国が協力しなくてはなりません。 とりわけ、アジアの先進国である日本が
 リーダーシップを発揮して連邦制民主国家の誕生を計って欲しいとミャンマーの有識者は語っています。

 

 【グリーン経済開発に投資誘致】
  中国の山東省青島市で開催され上海協力機構(SCO)に参加した、ミャンマー国軍の国家統治評議会の副議長を
 務めるソーウイン副司令官は、ミャンマーの環境に配慮したグリーン経済開発計画について説明し、環境に優し
 い事業への投資を呼びかけました。


  具体的な事業

1)自然保護区の策定

2)森林減少・破壊の防止(森林再生事業・生物の生育保護)

3)電気自動車(EV)の普及

4)海洋分野の持続可能な開発

5)再生エネルギー発電

 

 【ミャンマー(ヤンゴン)の国民生活】
 ≪バンコクのコンドミニアム購入≫
  ミャンマー人のバンコクでのコンドミニアム購入件数が中国に次いで第2位なりました。5月時点では4位
  でした。ミャンマー国内紛争・経済不況・徴兵制度・日常の危険性等からタイに移り住む人が伸びています。
  ミャンマーの富裕層は居なくなるのでは?と思えます。


 ≪新学期≫
  ミャンマーの新学期は6月1日からです。クーデター後、多くの先生が軍政府に抵抗して職場放棄運動(CDM)
  に参加した為、先生の数が非常に少なくなり、カリキュラム通りの授業が出来ない状況です。
  経済的に余裕がある家庭は公立学校を避け、私立学校に通わせています。*添付写真を参照下さい。


 ≪戦闘地からの避難≫
  国内各地で紛争が激化しています。激戦が予想されるシャン州北部ラショー(マンダレー市の北方中国国境際)
  からマンダレー市に非難する人々が多くなっています。*添付写真を参照下さい。


  ラショーの西方にあるルビーやサファイヤの最大産地であるモゴックも国軍と民主派勢力・民族武装軍が
  激しい戦闘を行っており、住民はマンダレーに向け逃避行をしています。
  国軍は主要道路に検問所を設け、逃避行を続ける住民から金品の強奪行為をしていると伝えられています。


 ≪洪水≫
  4月のヤンゴンは40度超えの暑い日が続きました。ミャンマー中部の都市チャンク市では46度の日が続き
  ました。暑さが納まったら、長雨です。7月第1週にミャンマー最大河川であるエーヤーワディ大河の源流、
  カチン州で洪水や土砂崩れが発生し、エーヤーワディ大河の下流域が相次いで洪水に見舞われました。
  *添付写真を参照下さい。


 ≪日用雑貨≫
  1)米の安価販売
    政府はインフレを抑える為、米ドル・金・食用油の価格の規制に続き、米の価格も規制しました。
    政府価格3,000チャット/2kg≒53円/kg ですが、買う為には住民票の提示が必要です。購入出来る数量
    にも制限が有り、販売店も少なく、行列を作っても買えない事も有ります。*添付写真を参照下さい


    多くの市民は従来通りスーパーマーケットで買う事になります。
    政府が決めた価格で販売しなかったCity Martやイオン・オレンジスーパーマーケット等の有名チェーン店
    の管理者が逮捕されました。 因みに、卵は現在、12ヶ入り1パックが4,200チャット≒145円/パックです。
    ク-デタ-前の価格は1,800チャット/パック≒63円/パックでしたので、2.3倍になっています。


 ≪米ドルとガソリン価格≫
    米ドルは7月9日現在、闇市場のレートは1us$ = 4,600~4,700チャットです。中央銀行の正規レートは
    2,100チャット/us$ですから市場相場の半分以下です。弊社契約企業はミャンマー国内にus$を持ち込まず
    に決済が出来る方法を考えています。因みに円の価格は 29チャット/円 ≒ 1チャット=0.035円 159円/us$
    レギュラーガソリンの価格は2,815チャット/リッター ≒ 98.5円リッターです。
    * 5月には2,835チャット/リッターでしたから。少し、安くなりました。


 ≪コロナ感染者≫

    ヤンゴンの北西方に位置するトンボ―郡区で6名のコロナ感染者が確認されたと地元紙が伝えています。

 

『国内、事業環境』
   7月3日の連合の発表によると、春闘による賃上げ率は大手が5.1%、中小でも4.45%の高い水準であったよう
  です。33年ぶりとの事です。皆様方は如何でしたか?
   私の周辺からは『コロナ禍以降の事業環境は厳しく、定昇も難しい状況だ!』とお聞きしています。
  弊社は円安が続伸し、輸入原価が上がっていますが、製品価格を度々値上げする事も出来ず苦労しています。
  米国の景気に陰りが見えず、このままでは円安が続伸するのではないかと懸念されます。

   今年の夏は気温が高くて雨が多いようです。
  3月・4月の多雨によって野菜が高くなっていましたがキャベツとトマト、ネギ、等は漸く例年の価格に下って
  きたようです。玉ねぎ、じゃがいも、キュウリ、ナス等はまだまだ高値が続くとのことです。
   昨年流行した鳥インフルエンザは農場での衛生管理が功を奏し、昨年の1割程度に減少したとの事です。
  高騰した鶏卵価格は鳥インフルエンザ発生以前に近い価格に戻ったようです。
  蒸し暑く過ごし辛い夏です。
  庶民の願いです。野菜と卵焼きがたっぷり乗った冷やし中華を安心して食べたいと思います。

 

【5月・6月の工事】
  1:賃貸マンション新築工事
    ミャンマーチーク無垢フローリング、特注材 T12(10+2)×W75×L909mm・UNI・ウレタン塗装
  2:戸建住宅リニューアル工事
    ミャンマーチーク無垢フローリング、品番No.7 T15×W90×L1,820mm・UNI・リグナオイル塗装
  3: マンションリニューアル工事
    チーク無垢遮音レベルLL45フローリング T15(10+5)×W76×L909mm・植物性自然オイル塗装

 

【輸入予定】
     福岡県と茨城県の戸建住宅新築工事用に品番2の特選材(T15×W120mm・OPC=270㎡)と
     品番7の普及材(T15×W90mm・UNI=220㎡)ピンカドデッキ材=180㎡ー8月10日に発注します。
     名古屋港入荷は11月5日の予定です。7月末迄にご連絡頂けば追加発注致します。

 

梅雨明け前には猛暑や豪雨が有ります。御自愛下さいましてご健勝にお過ごし下さい。       

                                               敬具

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